お腹と背中とツボと神経

安城で整骨院ここでは、内臓の病気とツボの反応について考えてみます。内臓の機能は基本的に「自律神経」によって不随意的に支配され、生命活動や食物の消化、吸収などを担っています。またその機能を含め、手足のように随意的な運動はできません。

内臓は基本的には痛覚(痛みを感じる神経)を持っていないため、異常があると、たいていは「内臓体壁反射」でその神経支配領域(体表面)に特異的に痛みやひきつれなどの苦痛を発し、かつ嘔気、嘔吐、下痢、便秘、浮腫、黄疸などの病状を発してきます。

この中の「内臓体壁反射」による反応がいわゆるツボの反応の一つだろうと思われます。

こういう反応点は内臓の病状の場合、まずはお腹(腹壁)に現れる事が多く、腹部にある「募穴」によく観察されており、胃痛でみぞおちが苦しくなったり、盲腸で下腹にひきつれが出たりといった西洋医学的な反応点としても観察されます。また背中のツボにもその内臓の支配神経の分布図に沿うような反応があり、「背部兪穴」にて観察されるようです。それととそれら内臓に関連した手足の経絡上のツボにも反応は現れるようで、いにしえの人々が病気の際に詳細に体表観察と病状の鑑別をしてきた結果生まれたこの経絡経穴システムは素晴らしいものだと感心します。

一方、内臓の病状への治療となると、これらの「兪穴」・「募穴」・手足の経絡上の反応点を利用して、自律神経の反応に作用を促したり、脊髄レベルでの痛覚抑制を促したりして苦痛を和らげ、治癒力の活性化を期待します。


私(院長)は「背部兪穴」を含め、皮膚、脊柱、背筋群の緊張のバランスなど背中に現れる反応を観察することに興味、関心があり、患者様の背中をみながらよく人生(仕事・姿勢・生活・病気)について話をしています。(面と向かっては言えませんので…)

「背中で人生を語る」とかいろいろ言いますが、たくさんの人の背中を見てきて、確かに「背は口ほどにものを言う」ものなのだなぁ…、と感じています。

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